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2009年10月21日 トピックス

Emerging Artist Support Program 2009 第4回 展覧会企画公募 出展者決定!

展覧会の企画を公募し、TWSの支援のもと入選企画の展覧会を実現するプログラムの第4回目の出展者が決定いたしました。入選した企画は、TWSのサポートを受けながら企画者自身によってTWS本郷で実施されます。

出展決定者、および審査員講評文は詳細をご覧ください。


出展企画決定!

・「Deep Dig Dug」 
  企画者:土橋素子/仲島香

・「オル太の田」 
  企画者:オル太(平文祥晴)

・「MEAT SHOP SPY/ミートショップスパイ」  
  企画者:菊地容作

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審査員講評文

こういう公募に、大学で芸術学や美術史を学んだ(学んでいる)ような、キュレーターの卵からの応募が少ないのは、今後の日本の美術界にとって大きな問題だと思う。本当は、まさに猫に鰹節的な企画なのに。彼らは自分と同世代の作り手とあまり交流がないのだろうが、もっと積極的に動く必要があるのではないか。こういう現場の実践に直結したチャレンジを薦めない、大学の教授たちにもたぶん責任がある。大切なのは自分たちの現在と未来の文化の創造で、そのために過去を学ぶ、ということを忘れてはいけないと思う。

会田誠 (美術家)

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「展覧会」に何ができるのか?

審査3年目の今年、新たな感触を得た。それは若手アーティストによる共同活動への欲求。また、個人での応募者にも共通する触覚や嗅覚といった知覚、浮遊感や儚さなど非物質的で感覚的な現実認識である。社会的、政治的な課題にはリアリティが無く、特段問題の無い日常に求める決して大きくない変化。そのなかでの他者とのリアルな繋がりや関係性の希求は、自身の存在理由を実感する欲求を映した鏡でもあるのか。改めて「展覧会企画」の意味を考えさせられた。   

片岡真実 (森美術館チーフ・キュレーター)

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良い作品を作ること、今までにないものを世に送ること、見た人の印象に残るものを生むこと。アーティストの仕事を簡単に言えば、そうなる。
では、どう見せるか、その機会をどう知ってもらうか、美術史の流れにどう位置づけて説明するか。その試行に挑むことはまた有益である。
「見てもらう」から「見せる」へ、「送り出す」から「届かせる」へ、「発信する」から「共有する」へ。この公募は、そのように活動の視野を広げることの一助になっていると思う。

鈴木芳雄 (マガジンハウスブルータス編集部 副編集長)

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本年度の応募もキュレーターを目指すものよりアーティストたちの企画が圧倒的に多かった。アーティストが仲間たちと共同することで、キュレーターやコマーシャルな価値基準から拘束されない場でこそ、自らの内にある新しい感覚をそのまま表現できると思っているようだ。いわゆる西洋音楽の演奏家が、指揮者のもとに作曲家の書いた楽譜をそのまま演奏するという絶対的な音楽から、日本の伝統音楽の指揮者もなくスコアもなくパート譜のみで互いの演奏をその場で聞きあうことで音楽を作ってきたことが、現代の音楽へのキーとなってきている状況と類似している。若いキュレーターがこのように考えるアーティストと協働の地平を作る新しい関係性をどの様に築いていくかは、大切な課題であると思う。

家村佳代子 (トーキョーワンダーサイト 事業課長)

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