Emerging Artist Support Program 2011 第6回 展覧会企画公募 出展者決定!

Emerging Artist Support Program 2011 第6回 展覧会企画公募 出展者決定!

展覧会の企画を公募し、TWSの支援のもと入選企画の展覧会を実現するプログラムの第6回目の出展者が決定いたしました。入選した企画は、TWSのサポートを受けながら企画者自身によってTWS本郷で実施されます。展覧会は2012年1月14日(月)-2月26日(日)開催予定。

◆ 選出企画
「Future days」      企画者:足利広
「反・アートの力(仮)」  企画者:廣田大樹
「アンサンブル 2012(仮)」
  企画者:実験音楽とシアターのためのアンサンブル

◆ 特別賞
「それでもつくるのか」  企画者:チームやめよう

===講評===

今年は震災という未曾有の出来事があった上に、展覧会の形式そのものを問題化するという課題を出したこともあり、どの程度の応募があるのかを危惧していたのだが、結果的に審査員が期待していた企画が選出されたと思う。
今アートには、「世界観」が求められている。ただ単に新しいとか、美しいとか、面白いとかいうだけでは不十分だ。なぜ今、この時期に、この場所で、この表現を行わなければならないのか。最終的には、この問いに対する切実さが選考を決めた。今回選ばれた3組の展示は、いずれも時間と空間のどちらにおいても小さなギャラリー空間に収まりきれないスケール感を共有している。それが展示としてどのように結実するのか、今からとても楽しみだ。
毛利嘉孝
(社会学者、東京藝術大学音楽学部音楽環境創造科准教授)

展覧会はメディアだ。
単なる空間や、作品を発表する場、というだけではなくて。「展覧会」をいう機会はそれを使って発信すること、問いかけること、考えること、いろいろなことが出来ます。その可能性をもっと探ってほしいと思いました。自身の作品を見てほしい、と提案するアーティストの応募が多数でしたが、展覧会は特定のテーマの探求により、複数のアーティストや作品の出会い、いま、ここだから交わせる対話を紡いでいくダイナミズムを持ち得ることもできます。
震災による喪失とその後の危機を経験している今だから、展覧会という社会的なプラットフォームにおいて、表現者のより積極的な参与を実践することがますます出来るのではないでしょうか。
神谷幸恵
(広島市現代美術館学芸担当課長)

企画公募であるにもかかわらず、全体に企画そのものに対する意識が低かったことが気になった。つまりキュレーションとしてよく練られたもの、野心的なものがあまり見当たらなかったように思う。しかし傍らで、現実に応答しようとする作家のヴィジョンと強い意志が垣間見えたことは幸運だった。現時点ではまだ、意識の高い作家どうしのゆるい繋がりが展示という体裁をとっているに過ぎない企画がほとんどであるが、本展示までには明確なキュレーションがなされることを期待している。
黒瀬陽平
(美術家、美術評論家、カオス*ラウンジ代表)

今回は、新たな審査員となり、311を受けてアートとは何か?公共の場とは何かという問いが、ゼミ含めて課題となった。一次審査を通過したものは、今までになく企画意図が良く検討されていた。全体にヴィジュアル的にひきつけられるというモノよりも、今考えている事、考え直したい事、向き合いたい事を、はっきりとした回答がまだなくも、それへの取り組みが強く感じられた。
特に最終選考された3案は、震災後新たに気付いた時間がテーマとされている。足利広の案は、ピンホールカメラによって松島の太陽を仏教の「コウ」という長い時間の感覚を表現しようとしている。また、廣田大樹の案は場所を占拠する時間とそこから生まれるコミュニティへの実験であり、実験音楽とシアターのためのアンサンブルの案は、「sapporo」という一つの楽曲を、24時間、展示期間中継続して行う試みである。この3案から生まれ、感じ取る時間が、訪れた人々が今向かい合う各々のリアリティに働きかけていく事を期待したい。
家村佳代子
(TWSプログラム・ディレクター)

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