TOKAS-Emerging 2019

TOKAS-Emerging

TOKAS-Emerging 2019

開催情報

トーキョーアーツアンドスペース(TOKAS)では、若手アーティストを対象とした公募展「トーキョーワンダーウォール」の入選者に対し個展の機会を提供するプログラム「Emerging(エマージング)」を2001年より実施してきました。2019度からは名称を「TOKAS-Emerging」に変更し、日本在住の35歳以下のアーティストを対象とする公募プログラムとして開催します。
今回は全国から137組の応募があり、ポートフォリオでの第一次審査、面接による第二次審査を経て、6名のアーティストを選出しました。2019年7月から9月まで2会期にわたり、平面作品や立体作品、映像、インスタレーションなど、新進気鋭のアーティストによる作品を個展形式で発表します。また、各会期初日には専門家をゲストに招き、出展作家とのオープニング・トークを予定しています。

タイトルTOKAS-Emerging 2019
会期第1期:2019年7月20日(土)- 8月18日(日)
第2期:2019年8月31日(土)- 9月29日(日)
休館日7/22、29、8/5、13、19~30、9/2、9、17、24
時間11:00-19:00
入場料無料
会場トーキョーアーツアンドスペース本郷
アーティスト第1期:谷崎桃子 砂田百合香 小田原のどか
第2期:芦川瑞季 宮坂直樹 北條知子 
主催 トーキョーアーツアンドスペース(公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館)

第1期:2019年7月20日(土)- 8月18日(日)

谷崎桃子「lonely girl もう時間」

間接的なコミュニケーションが広がる現代に対峙するかのように、絵画という直接的に身体を介する表現方法を用いて、人間の感情や他者との関係性を提示する作品を発表している。 本展では、音楽や格闘技などの要素を風景に取り入れた絵画を制作し、水槽や植物を組み合わせてインスタレーションを展開する。

《lonely girl もう時間》 2018 アクリル、油彩、パネル

砂田百合香「engram」

20世紀初頭にドイツの生物学者によって唱えられた「engram/記憶痕跡」をコンセプトに、脳内で蓄積・忘却され、時に歪んでいく記憶を視覚化した可動式の立体作品を発表。光、影、音、空気を重ね合わせることによって、時間と記憶の痕跡を表現する。

《invisible》 2018 鉄、モーター

小田原のどか「近代を彫刻/超克する」

東京・三宅坂に立つ女性裸体像《平和の群像》に焦点を当て、日本の近代化と並走した彫刻という制度を再考する。戦時は軍人の騎馬像を掲げ、再利用するかたちで女性裸体像が据えられた台座についての多角的な資料を基にした作品とともに、来場者が触れることのできる女性像の頭部の模刻を展示する。

《空の台座》 2017 ネオン管、アクリル、電線

第2期:2019年8月31日(土)- 9月29日(日)

芦川瑞季「圏外からの景色」

散策して出合った風景をモチーフに、その場の出来事と少しの脚色を加え、現実と仮想を往還するようなイメージを一色一版のリトグラフによって制作している。 本展では、TOKAS本郷に訪れた時の印象をもとに、庭や出窓から僅かな気配を感じるような作品を発表する。

《特異点について》 2019 リトグラフ、洋紙

宮坂直樹「Three Spaces」

認識の方法によって様々に現れる空間の概念を研究している。 本展では相互の視界によって決定された三つの空間を提示し、他者の知覚を推測することによる、複数の視点の獲得を試みる。

助成:公益財団法人野村財団
《CV projection 1》 2015 ミクストメディア

北條知子「声をひそめて」

歴史の中で沈黙させられてきた(女性の)声に焦点を当て、その背景にある権力構造を遊戯的な方法で代替する可能性を提示する。 本展ではオノ・ヨーコの過去の展覧会や言説を軸に、「過去に実際に起こったこと」と「真実として記述されるもの」の間に介在する差異、主観、権力、偏見、欲望などの枠組みを照射し、沈黙を可視(聴)化する。

助成:公益財団法人アイスタイル芸術スポーツ振興財団
《Wish Piece II》 2018 木箱、音楽プレイヤー、聴診器

関連イベント

第1期:オープニング・トーク
タイトルTOKAS-Emerging 2019 第1期
オープニング・トーク
開催日時2019年7月20日(土)16:30 - 18:00
会場トーキョーアーツアンドスペース本郷
出演谷崎桃子 砂田百合香 小田原のどか
ゲスト桝田倫広(東京国立近代美術館 主任研究員)
その他入場無料/予約不要
第1期:スタッフによるギャラリー・トーク
タイトルTOKAS-Emerging 2019 第1期
スタッフによるギャラリー・トーク
開催日時2019年8月10日(土)15:00 - 15:30
その他入場無料/予約不要
第1期:小田原のどかトークイベント「8月15日」

1945年8月15日、玉音放送により第二次世界大戦における日本の降伏が国民に公表されました。そして1982年の閣議決定を受け、8月15日は「戦没者を追悼し平和を祈念する日」となり、日本国内では「終戦の日」として定着しています。この「8月15日」を起点に、日本/アジアの近現代と美術という制度について、2人の美術家がざっくばらんに話し合います。

タイトルTOKAS-Emerging 2019 第1期
小田原のどかトークイベント「8月15日」
開催日時2019年8月15日(木)17:00 - 19:00
会場トーキョーアーツアンドスペース本郷
ゲスト眞島竜男
1970年東京都生まれ。東京都を拠点に活動。1993年ロンドン大学ゴールドスミスカレッジ美術科卒業。帰国後に発表した、1930年代の日本洋画界を題材にした《日本近代美術/楽しき国土》(1995)など、資料調査を踏まえ9割の事実に1割の虚構を織り込みながら、美術家の視点から近代日本美術史の定説を再考察する作品を発表する。
その他入場無料/予約不要


第1期:小田原のどかトークイベント「August」
「TOKAS-Emerging 2019」第1期の最終日となる8月18日(日)、批評家の仲山ひふみと小田原のどかによるトークイベントを開催します。

2019年7月下旬に仲山と小田原がウェブ媒体に発表した評論(★1)には、いくつかの共通点がありました。それは、死の匿名性をめぐって、それを展示という「演出」の機構がもたらす効果として意識化するという姿勢です。ある展覧会や表現を言語によって記述し、読まれることへと開く営みは、深刻な分断が進みつつある現代の社会にとってくさびとなりうるのでしょうか。表現に関わる生と、そして死について話し合います。

★1 仲山ひふみ「クリスチャン・ボルタンスキー─Lifetime」展小田原のどか「広島平和記念資料館」

タイトルTOKAS-Emerging 2019 第1期
小田原のどかトークイベント「August」
開催日時2019年8月18日(日)17:00 - 19:00
会場トーキョーアーツアンドスペース本郷
ゲスト仲山ひふみ
批評家。1991年生まれ。音楽・美術・哲学の分野を中心に評論を執筆。
黒嵜想とともに『アーギュメンツ#3』(2018)の編集を担当。寄稿に「聴くことの絶滅に向かって——レイ・ブラシエ論」(青土社、『現代思想』2016年1月号)など。
その他入場無料/予約不要
第2期:オープニング・トーク
タイトルTOKAS-Emerging 2019 第2期
オープニング・トーク
開催日時2019年8月31日(土)16:30 - 18:00
会場トーキョーアーツアンドスペース本郷
出演芦川瑞季 宮坂直樹 北條知子
ゲスト竹久 侑(水戸芸術館現代美術センター主任学芸員)
その他入場無料/予約不要
第2期:スタッフによるギャラリー・トーク
タイトルTOKAS-Emerging 2019 第2期
スタッフによるギャラリー・トーク
開催日時2019年9月21日(土)15:00 - 15:30
その他入場無料/予約不要

参加クリエーター

芦川瑞季
北條知子
宮坂直樹
小田原のどか
砂田百合香
谷崎桃子

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