中澤大輔《本郷職業紹介所》面談

中澤大輔《本郷職業紹介所》面談

ACT Vol. 4「接近、動き出すイメージ」

私たちは人生の時間の3分の1を、働くことに費やしています。働くということは、人生にとってとても意義深い行為ですが、毎日行っている当たり前のことすぎて、自分の働く意味について改めて考える機会はあまりありません。転職や失業で新たな仕事を探す必要に迫られれば、職業について考える必要がありますが、今度は仕事を探すことに必死になり、立ち止まってゆっくりと考える余裕がない。心の病であると診断されれば、医師やカウンセラーが必要なケアをしてくれますが、働く意味、生きる意味がわからないという病気はなく、頼れる人は限られているものです。今回の作品ではそうした現代人の、心の問題としては重要だがあまりケアされていない「働く意味」について振り返る、もう1つの職業紹介所をオープンします。

《本郷職業紹介所》の来所者は、アーティストが収集した働く意味についてのインタビュー映像を鑑賞したあと、職員と「面談」を行い自らの働く意味を語ります。その内容はインタビュー映像として記録され、本人が望めば映像の一部として会場で上映され、他の鑑賞者に共有されます。他者の話を聴き、自らも語り記録されるという行為を通じて働く意味を振り返る。それは昭和初期に職業紹介所として建設されたTOKAS本郷の建物を舞台に現代社会に提示される「職業紹介所」のもう1つの在り方であり、会場における約1ヶ月半の活動自体が作品となります。

養鶏、京都府、40代男性

病院総務、岡山県、20代女性

               
面談日時2/5(土)~3/21(月・祝) ※木金土日 / 祝日のみ
13:30 / 14:00 / 14:30 / 15:00 / 15:30 / 16:00 / 16:30 / 17:00 / 17:30 / 18:00
会場トーキョーアーツアンドスペース本郷 スペースB(2F)
料金無料
※面談は予約制(鑑賞のみの予約は不要です)
所要時間鑑賞時間を含めて約60分
定員各回1名

*新型コロナウイルスの感染状況により、実施内容が変更となる場合があります。


作品の体験方法

1. 面談を事前予約してから来場する
予約すると会場で職員との面談を受けられます。予約なしでも2と3の鑑賞は可能です。

2. 展示室で建物の歴史を知る
昭和初期に「本郷職業紹介所」として建設されたTOKAS本郷の建物の歴史や、本作品との関係について知ります。

3. 働く意味のインタビュー映像を鑑賞する
働く意味についてのインタビュー映像を鑑賞します。アーティストが友人知人に「働く意味を聞いてみたいと思う人」を紹介してもらい、初対面の相手にインタビューする形を採っています。また、国勢調査における職業の比率を参考に対象者を人選しています。

4. 職員と面談する
面談予約した来所者は、映像鑑賞をしていると職員に声を掛けられ、別室に移動して面談を行います。面談受付以外の時間帯は、面談室の見学が可能です。

5. 働く意味のインタビュー撮影を行う
撮影機材がセットされた部屋に移動し、鑑賞したインタビュー映像と同じ形式で、来所者のインタビュー撮影を行います。本人が希望すれば作品の一部として会場で共有されます。


本郷職業紹介所の職員

働く意味について耳を傾けて必要なケアをするという職種はまだ確立していませんが、今回の作品には、相談支援や傾聴に携わる専門家、働き方を模索中の人など、今回の職業紹介所の考え方に共鳴するメンバーが参加しています。面談では彼らのうちの誰かが職員となって来所者と1対1で対話し、働く意味を共に振り返り、インタビュー撮影を行います。

矢嶋桃子
ライターとしてインタビュー取材・記事執筆を行うかたわら、困窮・虐待支援の相談員や、虐待をしてしまう親の回復プログ ラムのファシリテーターをしている。どの仕事でも傾聴と対話の可能性を実感中。

大橋 力
大企業で社内のパワハラ被害を目の当たりにした経験をもとに定年前に独立。現在はパワハラ対策専門の研修講師・カウンセラーとして、パワハラの起きない職場環境づくりのために活動中。

三浦智恵利
大学院在籍中に妊娠・出産。バリバリ働きたいと思っていたが新卒採用の仕組みで苦労した悔しさがある。現在は主婦として働くが今後を模索する彼女に、来所者の「働く意味」はどう映るだろうか。

髙多留美
企業勤務、主婦として子育てを経験後、大学院で死生学を学ぶ。現在は死について対話する場「デスカフェ」や「病の語り」について研究中。生死といかに向き合うか、傾聴や対話の可能性を模索している。

豊島晴香
舞台俳優、映画脚本家。近年では、出演する俳優の話に耳を傾け、その人自身から浮かび上がってくるイメージを元に脚本を書くという作品制作のアプローチに取り組んでいる。

渡部友希子
企業勤務、海外での子育てを経験後、東京でグリーフケアの資格を取得し大学院修了。現在は周産期の悲嘆に関する傾聴活動や、訪問看護の現場で訪問型の傾聴ケアを行うなどの実践を行っている。

参加クリエーター

中澤大輔

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