チャリントーン・ラチュルチャタ

レジデンス・プログラム

海外クリエーター招聘プログラム

更新日:2019.12.27

チャリントーン・ラチュルチャタ

参加プログラム 海外クリエーター招聘プログラム
活動拠点 タイ
滞在都市 東京
滞在期間 2020年1月 - 2020年3月
滞在目的

仏教国であるタイで女性として生まれ、女性に対する否定的な仏教の教えや信念の下で育った背景から、アジア全域に見られる仏教の教えに根ざしたジェンダーの不平等や家父長制に関心を寄せてきた。 自国では、仏教の否定的な側面について言及する言論の自由が欠如していた。それに対し、より自由な環境を持つ世俗国家である日本において、ラチュルチャタは、仏教における否定的な神話や信念に疑問を投げかけ、家父長制の歴史の中で失われてしまった、仏教の教えにおける女性への肯定的な姿勢を取り戻すべく、作品制作に取り組んでいる。

滞在中の活動計画
  • 大峰山の景観と、山上ヶ岳の修験道について調査を行う
  • 日本における霊山と女性との関係に焦点を当てた民間伝承と仏教の教義について調査を行う
  • 僧侶や尼僧、東京在住の仏教徒や非仏教徒へのインタビューを行い、異なる視点から理想的な仏教像についての見解を交換する
  • ワークショップやディスカッションを開催し、参加者に「歩行瞑想ランド・アート」を体験してもらい、女性と仏教について、互いに批判することなく意見を交換する場を設ける
滞在中に行ったリサーチ及び制作活動

ラチュルチャタは、写真を中心に制作し、ジェンダー不平等、宗教、社会、政治問題に関心を寄せている。TOKASでは、作品《Mountain (no longer) set apart》を制作。この作品は、奈良県の大峰山において、現在もなお受け継がれている、聖地や霊場への修験道から女性が排除されるという伝統に焦点を当てた。「女性」は不浄であり、まず「男性」として生まれ変わらなければ悟りを開くことができないという神話的な概念のもと、タイと日本の仏教教義におけるジェンダーの不平等と家父長制の関連性を探究している。

滞在の成果

世界中の仏教徒は、「女性」は不浄であり、まず男性として生まれ変わらなければ悟りを開くことはできないという神話的な概念に基づいて教えられてきた。女性に対する否定的な教えを題材にした作品《Mountain (no longer) set apart》は、仏教という宗教において、女性を精神的な自由から隔てていると信じる神話に光を当てようとしている。

《Mountain (no longer) set apart》壁面にプロジェクション、2020

《Mountain (no longer) set apart》 、制作中、2020

オープンスタジオでの展示風景

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