ネストール・シレ

レジデンス・プログラム

海外クリエーター招聘プログラム

更新日:2024.1.12

ネストール・シレ

参加プログラム 海外クリエーター招聘プログラム
活動拠点ハバナ
滞在都市/滞在先東京
滞在期間2024年1月 - 2024年3月
滞在目的

この8年間、「CubaCreativa」と称した継続的な芸術研究プロジェクトを行っており、様々な国際的な文脈で展覧会を開催してきた。この芸術研究プロジェクトは、社会的創造性、遺産、伝統、大衆文化、生き抜く術における文化に焦点を当てている。 キューバ(グローバル・サウス)の現実を出発点として、日本の文化と歴史における2つの特定の概念、「珍道具〜Chindōgū」と「裏技〜Urawaza」の接続点を探求するつもりである。そして地元の作り手のコミュニティと共同で発展させていくオブジェまたはインスタレーションにおいて、この2つのコンテクストから得た知識と創造的実践を結び付けると同時に、プロジェクトでのリサーチ成果を盛り込んでいく。

滞在中の活動

グラフィック・デザイン、ビデオ、3Dモデルを使ったマルチメディア・インスタレーションを制作するために、社会的創造性とイノベーションの実践に関連する日本の2つのコンセプトのリサーチに主に焦点を当てる。
・「珍道具」
ゲーマーの世界におけるコンピュータ・シャーシ(筐体)の創造的モデルを記録する自身のPCゲーマー・プロジェクトに関連して、このコンセプトを研究する。
・「裏技」
「裏技」のコンセプトとその歴史的つながりを探る。これについては、キューバの経験と近いものがあると考えている。「裏技」の歴史は第二次世界大戦前にさかのぼるが、このイノベーションの形が特に有用であると証明されたのは戦後のことである。キューバ全土で、人々はより少ないものでより多くのことをする方法を見つけ出そうとしていた。キューバは、幾重にもわたる危機を経験してきた。1990年に社会主義陣営が崩壊し、アメリカの対キューバ禁輸措置が強化された後、「平和時の非常時」と呼ばれる経済破綻が起きた。その結果、日本の文脈と同様に、生存を確保するために不可欠となった創造的な実践が急増した。その意味で、90年代のキューバで『Con Nuestros Propios Esfuerzos』という本を通じて共有されたヒントを、「裏技」の多くの要素と結びつけるつもりである。 この共同マルチメディア・プロジェクトの最終的なプレゼンテーションは、ワークショップの開催、出版、マルチメディアを駆使したインタラクティブなビジュアル・インスタレーションなど、形式もメディアもさまざまである。

クリエーター情報

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