イザベラ・タム

レジデンス・プログラム

キュレーター招聘プログラム

更新日:2023.10.17

イザベラ・タム

参加プログラムキュレーター招聘プログラム
活動拠点香港
滞在都市/滞在先東京
滞在期間2023年5月 - 2023年7月
滞在目的
近年、戦後から1970年代にかけての日本美術の研究が注目されているが、1980年代以降のバブル経済への取り組みは、まだ具体化されていないのが現状である。このレジデンスでは、サブカルチャーやポピュラーカルチャーとともに、アジアの台頭が顕著なこの時代の歴史を辿り、女性アーティストを中心とした、アイデンティティの再定義に役立てたいと考えている。
滞在中の活動
  • 展覧会の歴史調査やアーティスト、キュレーター、学者へのインタビューの実施。
  • アーティストや写真家へのスタジオ・ビジットの実施。
滞在中に行ったリサーチ及び制作活動

1980年代後期から2000年代に至る日本のアートシーンを、特に女性作家の活動に注目してリサーチを行った。このリサーチは、既存のフェミニズムの枠組みを超えたより幅広い美術史の文脈において彼女たちの活動を再提起するためのものである。 若手、中堅からキャリアの確立した女性作家まで、幅広く15名以上のスタジオを訪問し、彼女たちの作家としての関心について理解を深めた。訪問した作家の名前を挙げると、笠原恵実子、松井智惠、田嶋悦子、長島有里枝、石川順惠、風間サチコ、志賀理江子、百瀬文、金沢寿美(順不同、敬称略)など。彼女たちの作品の多くでジェンダーが核心的なテーマであり続けているものの、より広く、グローバル文化や文化的アイデンティティ、エコロジーといった、日本でかつてないほど喫緊な課題となっている現代的な諸問題の文脈においても彼女たちの活動を位置づけられることがリサーチで明らかになった。

志賀理江子氏のスタジオ訪問の様子

滞在の成果

自身の勤務するM+に限らず、グローバルなプラットフォームでの企画において日本の女性作家にスポットを当てる機会に向け、展覧会や収蔵など美術館で自身が今後キュレーションするプロジェクトのための情報収集を行うことができた。

キュレーター・トークの様子

クリエーター情報

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