エミリア・ティッカ

レジデンス・プログラム

芸術文化・国際機関推薦プログラム

更新日:2026.10.27

エミリア・ティッカ

参加プログラム 
芸術文化・国際機関推薦プログラム
活動拠点フィンランド/ドイツ
滞在都市 東京
 滞在期間 2019年9月 - 2019年10月
滞在目的

「不老不死」のクラゲとして知られるベニクラゲは、自らを若返らせる天然の能力を持つ生物。この老化を逆転させる能力は、「山中因子」と呼ばれる転写因子と密接に関連しているようだ。2012年、生物学者の山中伸弥氏は、特定の転写因子を導入することで、成体細胞を「時間を遡って」胚の状態に戻す方法を発見した功績により、ノーベル賞を受賞した。それ以来、山中因子は細胞のリプログラミングにおいて定番のツールとなっている。最近では、バイオテクノロジー分野における最も差し迫った課題の一つである細胞老化に関する長寿研究の分野でも、これらの因子が極めて重要な役割を果たすようになった。2016年、アレハンドロ・オカンポ氏とそのチームは、マウスにおける生体内(in vivo)およびヒト細胞における生体外(ex vivo)での山中因子の部分的なリプログラミングにより、老化の主要な特徴の一部を逆転させることができたと発表した。
東京での滞在期間中は、日本における人間の老化に関する文化的、自然科学的、そして哲学的な概念の探求に焦点を当てた研究を行う予定。

滞在中の活動計画

1. 長寿に関する文化的概念や慣習について、非西洋的な視点から考察する
2. 日本のクラゲに焦点を当て、動物の自己若返り能力における山中因子の役割について、より深い理解を得る

滞在中に行ったリサーチ及び制作活動

「循環する系譜(Circular Genealogies)」と題されたこの研究は、ライフサイクルに関する非西洋的な、代替的な概念に焦点を当てた。生命の始まりと終わりに関するスピリチュアルな・生物医学的な概念に関するこの研究は、研究室や寺院への訪問に加え、このテーマに関連する日本の儀式や文化的技法についての調査も行った。

滞在の成果

このレジデンスを通じて、不老不死のクラゲ、カジマヤー、仏教の輪廻転生、細胞のリプログラミングといった要素を取り入れ、ライフサイクルに対するスピリチュアルなアプローチと生物医学的アプローチを融合させた「循環する系譜」という概念が生まれた。この概念に基づく最初の芸術的成果は、日本での滞在後に私がニューヨークで監督した映画『LEGACY』である。

《Legacy》映像、2020 ©Emilia Tikka & Alexandru B. Georgescu

《Legacy》映像、2020 ©Emilia Tikka & Alexandru B. Georgescu

《循環する系譜(リサーチ:那覇)》2019

《循環する系譜(リサーチ:那覇)》2019

《循環する系譜(リサーチ:奈良)》2019

クリエーター情報

施設案内
Our Facilities

ページの先頭へ