ノガミカツキ

レジデンス・プログラム

国内クリエーター制作交流プログラム

更新日:2025.4.17

ノガミカツキ

参加プログラム	国内クリエーター制作交流プログラム
活動拠点	新潟
滞在都市／滞在先	東京
滞在期間	2025年5月 - 2025年7月

滞在目的

日本独自のインターネットや身体性を、海外の視点を交えて客観的に考察する。また、より開かれた場所での発表形式を東京で考えたい。なぜなら、自分の行う活動形態が、ギャラリーなどの閉じた中での発表に適していないと感じるからだ。初めての東京でのレジデンスとリサーチで、色々なコミュニティへリサーチを行う事、また一定期間の中での自分の記録を重視する。都市部の中にあるマイノリティの居場所についてや、ゲームやVRを始めとしたコミュニティに参加する。

滞在中の活動

昨年参加したひきこもりVOICE STATION｜厚生労働省で伺った全国各地で行われる、ひきこもりの居場所会議への継続参加、マイノリティや自殺についてリサーチ
TOKAS内でテクノロジーと身体の関係について、海外の参加者と日本の差異についてリサーチ
自分の身体を3Dスキャンしてゲームでプレイするワークショップを開催
VRコミュニティのリサーチ。ワークショップなどに参加し制作技術の向上
VRパフォーマンスを行う。ディスカッション

滞在中に行ったリサーチ及び制作活動

レジデンスという限られた日数での生活と記憶を、AIによって解析してもらい未来の記憶の制作。その結果に反応して生活を変えていく、AIとのインタラクションを行うレジデンスプロジェクト。身体とVRをテーマにしたVRパフォーマンスの制作。 AIやVRに関連したイベントに参加して意見交換。毎日変化する自分という存在をテキストから観察し、スタジオで公開する事で現代のアイデンティティを周囲の人とディスカッション。

滞在の成果

AIとのインタラクションでは、自分の未来が予定調和なものに感じてしまった為、レジデンス最終日や人生最後の日記を何度も制作依頼する事で、自分の人生が毎日の行動で変化する事を感じれる様に軌道修正した。なるべく見られる事を意識しない素直な日記をそのまま書いていたつもりだったが、それを公開する事で頻繁に感想やイジりの様なフィードバックを受ける事もあった。その為、自分の内面を公開しすぎる事は、それに対する反応を受け止める必要があり、それが自分には難しかった。結果的に、人に見られる事を意識した内容になってしまったかもしれない。あくまでAIに学習させる事を目的としていたので、公開する日記では伏字や内容を省くなどの対処を行った。 AIの技術者では無いので、日々進化していくAIとどう向き合うか、テクノロジーによって変わるアイデンティティとの向き合い方を再度考えさせられた。